
【この記事を監修した人】
ジャンクバイヤー 梅田店店長 阿古
壊れたMac買取専門ジャンクバイヤーで長年店長として勤務。
日々多数の壊れたMacの査定、動作確認を行なっているため、壊れたMacの知識は誰にも負けません!
壊れた Macの役立つ情報を発信します!

「MacBookを売りたいのに初期化できない」「消去を押しても進まない」「復元が失敗する」——この手のトラブル、実はかなり多いです。
初期化(=データ消去+macOS再インストール)は、手順自体はシンプルに見えても、Apple ID(探す)・復旧領域・ディスク形式・ネット環境・Mチップ/T2の仕様など、どこか1つが噛み合わないだけで止まります。
この記事では、よくある症状ごとに原因→対処法を整理し、最終的に「どうしても初期化できない」場合の現実的な選択肢まで解説します。
※この記事は一般的な手順を中心にまとめています。会社支給PCやMDM管理端末などは別途制限がある場合があります。
🧭まず確認:あなたのMacはどのタイプ?

初期化の手順や復旧方法は、Macの世代で変わります。まずは把握しましょう。
✅Appleシリコン(M1/M2/M3/M4など)か、Intelか
- Appleシリコン(Mチップ):2020年以降が多い
- Intel:2020年以前が多い(例外あり)
確認方法(起動できる場合)
画面左上 > このMacについて を開く → 「チップ」or「プロセッサ」
✅T2チップ搭載Intelかどうか
Intelでも2018年以降の一部は「T2チップ」搭載でセキュリティ仕様が強めです。
(例:MacBook Pro/Airの一部 2018〜2020)
🚨よくある「初期化できない」症状一覧
あなたの状況に近いところから読んでOKです。
- 🧱ディスクユーティリティで「消去」が押せない/消去に失敗
- 🌀復旧モード(macOSユーティリティ)に入れない
- 🌐「インターネット復旧」が終わらない/エラー
- 🔐Apple ID(アクティベーションロック)が解除できない
- 💥「ボリュームの解除に失敗」「マウントできない」「First Aidが通らない」
- 🧨インストール途中で止まる(-1008F、-2003F、-5101Fなど)
- 🏢会社PC/学内PCでプロファイル(MDM)が残っている

🛟最短で片付ける:まず試すべき3ステップ
いきなり難しいことをする前に、以下の「成功率が高い順」で試すと効率がいいです。
①🔌周辺機器を全部外す
外付けSSD、USBハブ、ディスプレイ、プリンタ等を外して再試行。
復旧時にUSB機器が悪さをすることは珍しくありません。
②📶Wi-Fiを安定させる(復旧は通信が命)
- 可能なら 5GHz(速い)
- それでも不安定なら テザリングで試すのも手
- VPNは切る(企業VPNが邪魔をするケースあり)
③🔁SMC/NVRAMリセット(Intelのみ)
Intel Macなら、設定情報の破損で復旧が噛み合わないことがあります。
- NVRAMリセット:起動直後に Option + Command + P + R を20秒ほど
- SMCリセット:機種により手順が異なる(MacBookは電源とキー操作)
※Appleシリコン(Mチップ)は基本的にこれらの概念が薄く、再起動や電源断で整うことが多いです。

🧩症状別の対処法
ここからは「詰まりポイント」ごとに解説します。
🧱ディスクを消去できない(消去ボタンが押せない/失敗する)
✅原因として多いもの
- 消去対象が「ボリューム」ではなく「コンテナ」や「物理ディスク」になってない
- FileVaultが絡んでロック状態
- ディスク構造が壊れている
- 外付けが混ざって対象を間違えている
✅対処1:表示を「すべてのデバイスを表示」にする
復旧モード → ディスクユーティリティ
メニュー 表示 > すべてのデバイスを表示
→ 左側に「物理ディスク(APPLE SSD〜)」が出ます
ここで重要なのは、一番上の物理ディスクを選んで消去すること。
✅対処2:消去設定(基本はこれ)
- フォーマット:APFS
- 方式(Scheme):GUIDパーティションマップ
※古いmacOSを入れ直す目的で、あえて「Mac OS拡張(ジャーナリング)」にするケースもありますが、迷ったらAPFSでOKです。
✅対処3:「First Aid(応急処置)」を上から順に
左の階層がある場合は、だいたいこの順で実行します。
- ボリューム
- コンテナ
- 物理ディスク(最上位)
どこかで失敗したら、構造破損の可能性が上がります。
✅対処4:ターミナルで強制的に消去(中級)
復旧モード → ユーティリティ > ターミナル
- ディスク一覧を見る
diskutil list - 物理ディスクを消去(例:disk0)
diskutil eraseDisk APFS "Macintosh HD" GPT /dev/disk0
これでも失敗するなら、SSD側の異常や論理破損が疑わしいです。
🌀復旧モードに入れない(起動が通常起動してしまう/真っ暗)
✅Appleシリコン(Mチップ)の復旧入り方
- 電源を切る
- 電源ボタン長押し → 「起動オプションを読み込み中」
- 「オプション」→ 続ける
✅Intel Macの復旧入り方
- macOS復旧:起動直後 Command + R
- インターネット復旧:起動直後 Option + Command + R
✅それでも無理な場合
- キーボードが認識されていない(外付けキーボードを試す)
- そもそもストレージ/システムが死んでいて復旧領域が起動できない
→ インターネット復旧へ
→ それもダメなら 別Macから復旧(DFU復元) の領域になります(後述)
🌐インターネット復旧が終わらない/エラーが出る
✅原因あるある
- Wi-Fiが不安定
- ルーターのDNS/セキュリティ設定
- 日時がズレて証明書エラー
- Apple側への接続がうまくいかない
✅対処
- まずは 別のWi-Fi(テザリング推奨)で試す
- 時刻の修正(ターミナル)
- ネットがある前提で:
ntpdate -u time.apple.com
- ネットがある前提で:
- それでも繰り返す場合:
- OSの再インストールではなく、USBインストーラ作成が安定(次項)
💾USBインストーラで入れ直す(安定度高め)
「ネット復旧が不安定」「インストールが途中で止まる」場合、USBインストーラが強いです。
ただし、別のMacが必要です。
✅流れ(概要)
- 別Macで、App StoreからmacOSインストーラ取得
- 16GB以上のUSBを消去(GUID+Mac OS拡張など)
createinstallmediaで作成- 初期化したいMacでUSBから起動してインストール
※細かいコマンドはmacOSバージョンで変わるため、ここでは概要に留めます(必要ならご利用のmacOSに合わせてコマンドまで作ります)。
🔐Apple ID(アクティベーションロック)が解除できない

これは「初期化できない」よりも、売却時に一番詰むポイントです。
✅チェックする場所
- iPhoneの「探す」アプリ(Apple IDでログイン)
- iCloudのデバイス一覧(Macが残っていないか)
- Mac側:「探す」をオフ、Apple IDからサインアウト
✅解除できないパターン
- Apple ID/パスワードが不明
- 2ファクタ認証が受けられない
- 前オーナーのApple IDのまま(中古購入など)
この場合、原則として
- 前オーナーに解除してもらう
- もしくは Appleに購入証明を出して解除
のどちらかになります(購入証明がないと難しいことが多いです)。
🏢会社PC/学内PCのMDM(プロファイル)が残っている
初期化できても、再セットアップ時に
「このMacは組織により管理されています」
と出て進めないケースがあります(MDM/DEP/ABM)。
✅対処
- 会社・学校の管理者側でデバイス登録解除が必要
- 端末側の初期化だけでは解決しません
🧨それでも無理:DFU復元(Appleシリコン/一部T2 Intel)
復旧領域すら壊れている・起動が不安定…となると、最終手段はDFU復元です。
これも 別のMac+ケーブルが必要で、手順もやや難しめ。
✅ざっくり
- Apple Configurator 2(別Mac)を使って、対象MacをDFUモードに入れて復元
- 成功すれば工場出荷に近い状態へ戻せる可能性あり
ただし、ここまで行くと
- SSD/基板不良の可能性
- 作業工数が増える
という理由で、無理に自力で粘るより「次の選択肢」を考える方が合理的なケースも多いです。
✅初期化前にやっておくと安心なチェック

🧾やることチェックリスト
- 🧠 Apple IDとパスワードが分かる
- 🔎 「探す」をオフにできる
- 🔐 FileVault(ディスク暗号化)がオンなら解除できる
- 💾 必要データはバックアップ済み(Time Machine等)
❓よくある質問(FAQ)
Q1. 初期化できないMacって、売れますか?
A. 売れます。初期化ができない原因がソフト側でもハード側でも、買取対象になるケースは多いです(ただしアクティベーションロックの有無で大きく変わります)。
Q2. ディスク消去が失敗するのは寿命ですか?
A. 必ずしも寿命とは限りません。論理破損や設定不整合でも起きます。ただし何度も失敗する・First Aidが通らない場合は、ストレージ異常の可能性が上がります。
Q3. パスワードが分からないけど初期化できますか?
A. macOSにログインできなくても、復旧モードでディスク消去→再インストールができれば初期化可能です。
ただし「探す」やアクティベーションロックが残っていると、結局そこで止まります。
Q4. 初期化してもデータ復元が不安です…
A. その不安は正常です。通常の初期化は「消したように見える」だけに感じることもあります。
特に壊れているMacは自分で完全消去が難しいため、専用機器・専用ソフトでの消去を行う業者を選ぶと安心です。
Q5. 画面が映らない・起動しない場合は?
A. 復旧操作自体ができないため、個人での初期化は困難です。
この場合は「データ消去をどう担保するか」と「買取/処分」を同時に考えるのが現実的です。
📌まとめ
ここまでの内容を踏まえると、「MacBookの初期化ができない」ときは、原因が大きく4つに分かれます。
- ①操作や表示の問題(ディスクの階層、消去対象の選択ミス)
- ②通信や復旧環境の問題(ネット復旧の不安定、証明書/日時)
- ③セキュリティの問題(Apple ID・探す・アクティベーションロック・MDM)
- ④故障の問題(SSD/基板/OS領域の破損、起動不能)
自力での初期化が難しい場合でも、壊れたMac買取専門店「ジャンクバイヤー」では買取可能で、初期化できない端末でも高価買取の対象になります。
さらに、内部データは専用ソフトを使用して安全に消去するため、「初期化できない=データが不安」という方でも安心してご相談いただけます。
- 壊れたMac買取専門:ジャンクバイヤー https://junkbuyer-mac.com/
- データ消去のご案内:https://junkbuyer-mac.com/data

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